かなり不快であった出来事を何人かに話してみた。いつもやさしいひとたちの表情が一瞬、きっ、と怒っていた。それで私の心も急速に大丈夫になってきた。このようにしてきちんと距離をとること。
人がちゃんと話を聞いてくれると、わかってくれると、そしてそのような人がいるということを理解したのはほんの8年前くらいから徐々にですという感じで、まだこの歴がとても浅い。
違和感のキャンドルを、まず私が私のために捧げ持ち大切にいられること、ぽそぽそくすぶる火の種を鏡に移して、ああ確かだね、確かだねって確かめること。
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ここは私の部屋なのに、かめむしが綿毛を抱くようにしてしんでいて、少し許してしまったこと。
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窓を開けられた展示室で絵を見ているときに祝福のような黄色いちょうちょが入ってきたこと。
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撮影をしてはいけませんの場所で、私だけのためにめいいっぱい眺めた緑と窓辺。
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出力を調整しない、遠慮をしない、やりたくないときにむりにやらない、逆にそれらを強いられるように感じたならば多分もう居場所のほうを変えるとかつくるというような、私の私への責任があること。